UXデザインの法則をピックアップ
Published on December 31, 2024
Category: メモ
前書き
フロントエンドエンジニア(以降、「FE」という。)はUXデザイナーから上がってきたデザインのUIを実装していくのが、FEの役割という認識でした。
そのため、実装関連のインプット・実装を行っておりました。
しかし、プロダクト開発におけるFEの役割は、UXデザイナーがデザインした「ユーザー体験」をコードベースで実装して、ユーザーが体験を損なわいように実装をすることであると現在は考えております。
そのため、UXデザイナーがどのような観点・意図を持って、「ユーザー体験」をデザインしているか、知る必要があると考えました。
観点・意図を知ることで、UXデザイナーが設計した体験を損なわない形でコード化することができると考えため、UXデザインの原則を学ぶこととしました。
また、著書:UXデザインの法則から下記の観点で気になった箇所を抜粋しています。
- 体感的には理解できるが言語化されていなかった内容
- 開発者としての目線を持った場合に気になった内容
ヤコブの法則
1. 概要
ユーザーは多くの閲覧したサイトで、何がどのように動くか体験しているため、
基本的には、これまでユーザーが閲覧したサイトのように同じ挙動をすることを期待している
2. ポイント
- ユーザーが使用したことのあるサービス・サイトと同一のデザインであれば、同じように動くようことを期待している。
- すでにあるメンタルモデルを活かして、ユーザーの新たな学習なしで、目的の作業に集中でき、ユーザーはストレスなく体験を幸福度が高くなる。
- デザインを変更する場合、新たなデザインと旧デザインの移行期間を設ける。
3.詳細
慣れてているサービスについて、ユーザーがどこに何があり、どのように動作するのか理解している。
このような、すでに理解している状態を新たに展開するサービスにももいることで、ユーザーの学習コストを減らすことができる。
認知不可を最小限にすることで、達成したい目標に注力でいる状態を作ることが目的です。
この原則の認識としては、すべてのサービスで同一のデザインを適用する必要はない。
あくまでも、ユーザーがUIに対する学習を手間取らずに、すぐに行いたいことを実行できるようにすることです。
そのため、既存のサービスで用いらてれている動作などのメンタルモデルを用いることを堅牢するべきである。
4. 感想
これまでサイト制作からプロダクト開発を経験している中で、似た構成でデザインされている認識がありましたが、上記の認識のものとデザインが作成されていること知りました。
あくまでも、これまでユーザーが作り上げてきたメンタルモデルを踏襲するような形で、ユーザーの負担を減らして、目的を達成する状態を作ることができるということみたいですね。
フィッツの法則
1. 概要
ターゲットに至るまでの時間は、ターゲットの大きさと近さで決まる。
2. ポイント
- タッチターゲットはユーザーが正確に押すことができる十分な大きさが必要
- タッチターゲット同士の間隔は十分な距離を確保しないといけない
- インターフェース内でユーザーが簡単に届く位置に配置する必要がある
3. 詳細
フィッツの法則は、人間の動作に関する法則で、ターゲットまでの距離が長くなればなるほど、またターゲットが小さくなればなるほど、そのターゲットに到達するまでの時間が長くなるという法則です。
これはUIデザインにおいて重要な概念となっており、特にモバイルデザインでは、タッチターゲットの大きさや配置に大きく影響します。
例えば、よく使用するボタンは画面の中心付近に配置し、大きめのサイズにすることで、ユーザーが素早く正確にターゲットにアクセスできるようになります。
テスラーの法則
1. 概要
システムにおける複雑さは一定であり、削減することはできない。
ただし、その複雑さを誰が担うかを選択することはできる。
2. ポイント
- システムの複雑さは保存され、完全になくすことはできない
- 複雑さは開発者、デザイナー、またはユーザーのいずれかが負担する必要がある
- 最適な解決策は、複雑さを適切に分配することである
3. 詳細
複雑なタスクや機能を実装する際、その複雑さを完全に取り除くことはできません。
その複雑さを誰が担うかを選択することは可能です。
例えば、ユーザーインターフェースを単純化すると、その分のロジックは開発者側で処理する必要が出てきます。
逆に、開発の負担を減らそうとすると、ユーザーにより多くの操作や判断を求めることになります。
4. 感想
プロダクトを作り上げる中で、どうしてもシンプルに作り上げることができないものが出てきた時、どの担当が複雑性を責務を負うのか、という観点が面白かったです。
ポステルの法則
1. 概要
入力するものに関しては厳密に、受信するものに関しては寛容であれ。
2. ポイント
- 自身が発信する情報やデータは、明確で正確である必要がある
- 他者からの入力に対しては柔軟に対応できるようにする
- システムの相互運用性と堅牢性を高める
3. 詳細
この法則に従うことで、システムは様々な状況や予期せぬ入力に対して柔軟に対応できるようになります。
例えば、
フォームの入力では、ユーザーが様々な形式で入力したデータを受け入れつつ、システムからの出力は常に一定の形式に統一するといった実装が考えられます。
4. 感想
この法則は、ユーザー体験を向上させる上で非常に重要な考え方だと認識しました。
ユーザーの多様な入力パターンを受け入れながら、システムとしては一貫した振る舞いを提供することで、より使いやすく信頼性の高いプロダクトを作ることができると考えました。
実際にユーザーの動作を網羅しようとすると、実装コストは高いものとなりますが、長期的な視点で見ると、ユーザーの満足度向上やサポートコストの削減につながることなります。
例えば、日付入力において「2024-01-01」や「2024/01/01」、「20240101」など様々なフォーマットを受け付けることで、ユーザーのストレスを軽減し、入力ミスによるサポート対応を減らすことができます。
このように、実装の複雑さとユーザビリティのバランスを取りながら、適切な範囲で柔軟性を持たせることが重要だと感じました。